レーザー光凝固手術
冲永眼科では下の表に挙げたように種々の疾患に対するレーザー治療を行っています。表以外の疾患でもレーザー治療の適応になる場合があります。
レーザー治療の種類 | 疾患 |
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網膜光凝固 | 糖尿病網膜症 網膜分枝静脈閉塞症 網膜裂孔 中心性網脈絡膜炎 |
YAGレーザー後嚢切開術 | 後発白内障 | レーザー虹彩切開術 | 閉塞隅角緑内障 緑内障の項参照 | 選択的レーザー線維柱帯形成術 | 開放隅角緑内障 |
網膜分枝静脈閉塞症に対する網膜光凝固
静脈の枝が閉塞してしまって血液が通わなくなり、白くなっています(青い矢印)。血液の循環が悪いため、滲出物(網膜上では黄色の矢印で示した白斑)が出て黄斑部が浮腫になってしまっています。
光干渉断層計(OCT)でみた網膜の断面図(中央)と立体図(右上)です。黄斑部がむくんでしまい、視力も(0.8)に低下しています。
網膜の血液が通っていない部分(黄緑の楕円で囲ったところ)に網膜光凝固を行いました(上の写真にはなかったグレーの斑点)。滲出物が少し吸収されているのが写真でもわかります。
治療後網膜の浮腫がなくなり、視力も(1.0)まで回復しました。
糖尿病網膜症に対する網膜光凝固
初診時、硝子体出血(眼球の中の出血)をすでに起こしていました。出血で眼底はぼんやりとしか見えません。もちろん視力も極端に低下しています。
幸い出血が自然に吸収された時に網膜全体に光凝固を行うことができました。新生血管(糖尿病網膜症が進行して生じてしまった脆い血管:黄色矢印)は残存していますが進行は停止しています。再出血もなく、視力(1.2)を維持しています。
出血が吸収されるのを待って汎網膜光凝固を行うことで再出血を防ぎ、視力(1.0)を保っています。